福岡県の安全・安心まちづくり

ご意見募集 サイトマップ

県の取組

テーマ別

お問い合わせ先

トップ の中の 県の取組 の中の 総合戦略検討会議 の中の 第一回検討会議

第一回検討会議

第1回福岡県安全・安心まちづくり総合戦略検討会議 議事録

日時
  平成18年8月28日月曜日 10時30分から12時30分
場所
吉塚合同庁舎 特6会議室
出席委員
犬丸 道比古 福岡市だいこんの会代表
大隈 義和 九州大学名誉教授
金子 昌隆 春日市NPO広域安全推進実行委員会代表
喜島 克三郎 春日市地域づくり課課長補佐
木村 妙子 青葉女性パトロール隊副団長
副田 茂喜 (社)福岡県少年補導員連絡協議会理事
瀧本 浩一 山口大学地域共同研究開発センター助教授
田村 茂 福岡市立梅林中学校校長
千葉 隆繁 八幡西防犯協会連合会理事
出口 敦 九州大学大学院人間環境学研究院教授
あいさつ
福岡県知事 麻生 渡
会長選出
大隈委員を全会一致で選出する。
会議のスケジュール
第1回検討会議(8月28日)
以後3回の検討会議を実施し、知事に提言書を提出する。
審議事項
(1)本県における犯罪の発生状況
(事務局)
 配付資料に基づき、「県の犯罪情勢」「少年非行情勢」等について説明する。
資料:本県における犯罪の発生状況について[PDF/919kb]
(委員)
 街頭犯罪という定義、犯罪の内容を教えてほしい。
(事務局)
 「街頭犯罪」についての明確な定義はなく、本県の場合は、県下で最も多発する車上ねらい、自転車盗、オートバイ盗、自販機ねらい、部品ねらいをはじめ、県民に強い不安感を与える強盗やひったくりなど13罪種を街頭犯罪等として指定した。
(委員)
 説明の中で、いくつかの罪種が全国ワースト1位となっているが、なぜ、福岡県がその位置にあるのか。
(事務局)
 なぜ福岡でこれら犯罪が多いのかと聞かれても、答えが出せない状況にある。
いろんなところで今後研究していかなければならないと考えている。
(委員)
 なぜを調べるのがこの会議かもしれないが、裏返せば、なぜこれまでやらなかったのか。発生件数だけではなく、その要因を調べなければならないのではないか。
(事務局)ご指摘のとおりである。今後は発生件数等の統計情報だけでなく、地元の状況や人口の動きなどを含め、犯罪の要因について研究していきたい。
(委員)
 福岡県の場合は非行少年の再犯率が高い。これをどう思われるか。
(事務局)
 明確には言えないが、家庭環境などいろいろな事情があると考える。
(委員)
 子供の居心地が悪い家庭が多いと云うことははっきりしている。
(2) 治安や地域防犯活動等に対する県民の意識について
(事務局)
 配付資料に基づき、「平成17年度県政モニターアンケート結果」について説明する。
資料:治安や地域防犯活動に対する県民の意識について[PDF/90kb]
(3) 本県における犯罪防止の取組の現状について
(事務局)
 配付資料に基づき、「犯罪から自分を守る」「地域の防犯活動を推進する」「犯罪に強いまちをつくる」「犯罪に厳正に対処する」の四つ柱に分類された各部局の取組状況について説明する。
資料:本県における犯罪防止の取組の現状について[PDF/110kb]
資料:県民運動として今後取り組むべき施策の方向性について[PDF/85kb]
(会長)
 今日お集まりの委員の皆様の中には、実際に現場で活動している方もいるということなので、発言をお願いしたい。
(委員)
 6年ほど前のある事件を機に活動を始めた。いきなり組織は作らず、声かけで集まった住民約120人で頑張ろうと思ったが、結団式の時に17人、実際に活動したのは7名だった。お金もなく、活動費は夏祭りやバザーで捻出した。それでも、現在は62名程度までなり、暴走族に追いかけられたこともあったが、地域の防犯に役立っている喜びがある。
(委員)
 他県で小学校児童が略奪、殺害されるという事件が発生したのを機に活動を始めた。最近、同種団体のネットワーク化は進んいるが、足下のネットワークがまだまだ。というのは、各世代がネットワーク化していないところが多い。地域あげてというこの言葉を活かすためには、世代間を超えた融合したネットワークを作っていかなければいけない。そういう意味で、児童の安全を守る地域連絡協議会というものを立ち上げて活動している。
(委員)
 私たちの目指す目標は、コミュニティが独立経営できるような団体、安全で安心で住みやすいまち、活力あるまちづくりをしようということで頑張っている。組織は、すでに設立されている防犯組合をはじめ、5つの団体を作り、それぞれの団体が毎月パトロールを行っている。校区全体でこういう活動をしていく中で、防犯の抑止力が向上したと思う。

  (委員)
 安全パトロールは、池田小学校をはじめいろんな事件があって、みんなでボランティアで子供を守らないといけないと思っていた矢先に市からの要請で始めた。毎日は大変であるが、住民みんなで子供の登下校を見守っている。しかしながら、私の目からみれば、まだまだ子供をもつ親の意識が低いと感じる。ボランティアは一銭も出ないが、子供のかわいい笑顔に支えられてやっている。自由にやらないとボランティアは長続きしない。
(委員)
 地域のつながりは、個々のつながりを持つことが一番であり、ひいては防犯に役立つのではないかと思う。私は、校区の夏祭りやソフトボールの集まりによって、つながりを持ったことが大きい。夜の7時半からパトロールをするが、本当に子供をもったお母さんの参加が少ない。そして、つるつるとまわって流れ解散をしている。これじゃどうかと思う。また、校区によっては、登録していても参加しない。登録人数も少ない。そういうところには、3つのブロックに分けて、少年補導員等を派遣するなどして、人数を増やしてきた。

  (委員)
 環境対策のみで終わってはならない。要は、そこに人が育つ、人が育たなければ、環境を整備したところで、結局は虫除け対策で終わってしまう。この人を育てるということを含め総合戦略としなければならないと思う。
(委員)
 防災ボランティアと防犯ボランティアとの連携がないとよく聞くが、これはよくない。防災も防犯も特効薬はない、最終的にはコミュニティの問題、自治会活動として一体となってやるしかない。

  (委員)
 少年非行の再犯が多いという問題が出た。犯罪を犯した少年たちの行き先がないという状況がある。保護観察所は九州で8つくらいだが、そこで教育や仕事をさせることで再犯する率がかなり低いと聞く。こういうことも検討すべきではないか。
(委員)
 この会議には、一般のボランティアも行政も入ってきている。なぜ司法が入ってきていないのか。司法の役割はものすごく大きい。最終的には法律で裁いていく。運用する人たちがこの会議に参加していないと云うことがいけない。
(4) 県民運動として今後取り組むべき施策の方向性について

  (事務局)
  配付資料に基づき、「基本的な考え方」「基本方針」等について説明する。
(会長)
 いま事務局から説明があったが、これはあくまでもたたき台である。このたたき台をもとに議論をして、根本的に変えることもあると考えている。

  (委員)
 福岡県の場合、更生保護施設の収容人員が同規模県と比べ少なく、需要を満たしていない現状にある。そこら辺を考えないと行けない。諸外国の少年犯罪の場合に比べ、日本の少年犯罪は隠しすぎる面がある。条例の話が出ているが、条例は作るべき。厳しい条例を作る必要はない。不審者などは、腕章を着けて歩くだけでも違う。「安全パトロール」と車に貼ってまわるだけで効果がある。(委員)
 福岡県の場合、更生保護施設の収容人員が同規模県と比べ少なく、需要を満たしていない現状にある。そこら辺を考えないと行けない。諸外国の少年犯罪の場合に比べ、日本の少年犯罪は隠しすぎる面がある。条例の話が出ているが、条例は作るべき。厳しい条例を作る必要はない。不審者などは、腕章を着けて歩くだけでも違う。「安全パトロール」と車に貼ってまわるだけで効果がある。
(委員)
 少年非行の問題は、受け皿である家庭環境が整っていないから、再犯を犯す。本人が更生ができる場とかチャンスがあれば、手助けをすることによって更生できる部分もあるけど、基本は問題が起きているのは、やはり家庭環境がまず第一である。

  (委員)
 総合戦略という名称がついているので、安全対策を総合的に考え、あらゆる施策を講じていくための提言をすることがこの検討会議の役割だと思う。今、この施策の方向性の案が提示されたが、少年非行については、非行を防止するという観点であって、非行に走った子をどう更生させるかということではないと思う。非行に走らせない環境をどう作っていくかということであり、そういう点では、腕章を着けて歩くだけでも効果があるんだという、まさしくそこがこの案でいう、5番目の推進体制の一つになっていくのではなかろうか、または2番目の地域防犯活動に繋がっていくのではないだろうか。あくまでも、現時点での会議の役割からすると、アンケート結果で示された「防犯活動をしたいと考えるが、防犯活動をしていない。」という70%から80%の市民、県民の皆さんがいかにして参加できるような体制を作っていくかということについての提言をしなければならないと考えている。
(会長)
 いかがでしょうか。今日のところは皆さんのお考えを述べてもらって、行政の案も示してもらい、最終的には、条例づくりも視野に入っているとのことなので、どこまで踏み込めるかと言う問題は残るものの、我々として、総合戦略の提言は出すことができると思う。
(委員)地域の中で子供を見守り、親が関係を持ちながら、コミュニケーションを作っていくことが必要と思う。何もしないよりも地域の繋がりがあれば、見守ることもできるし、「お前なんしようとか。」と親父のように云える。こういった活動が悪い子を更生させる。
(委員)
 現場は、比較的高齢者が多いんですが、その方たちと子供の関係を見ていると、例えばハイタッチを毎朝やるなど、つまり、そういう活動が、何もない地域よりも、なにもなかった時代よりも、非行に走らなくなるのではないか。ここで取り上げるべきは、いかにして非行に走らない子供を作っていくのかということに、的を絞った方がわかりやすい。そういう地域の方々の活動が結果として、非行に走った子供を減らしているんじゃないかと予感させる。これらの活動を広げるためにはどうしたらよいかと言うことをここでは話されるのかなと思っていた。
(会長)
 県から示してもらっている施策の方向性の資料について何か意見はないか。
(委員)
 まちづくりの総合戦略の会議の中で法律改正みたいなものも伴うようなことも考えるのか、それとも法律はもうあって、その運用を改善していくことをターゲットにするのか、行政の部局で考えてここまでの部局で対応することを対象とするのか、その辺の幅の広がりというものがよくわからない。本当に有効な提言を出そうと思ったら、実効ある範囲で行くのか、それともいくら広くても構わないというのか、そこのところを事務局にはっきりしていただければと思う。
 それから、過去にも同じような議論をされているんじゃないかと思う。私も3年くらい前に同じような議論をした覚えがある。こういうものをもう一度、評価していただきたい。
 犯罪の情報を地図に落としたようなものは、どこまで情報公開されているのか、ある程度分析して被害者に提示していただければ被害者対応も進むと思う。
(事務局)
 まず、検討の範囲については、今回は犯罪の防止に関わる部分であるので、少年の更生については、別途少年非行県民運動で取り組んでおり、具体的な対策はそちらでやるのが適当であると思う。ただ、安全安心まちづくりというものには、少年非行も含んでいると考えているので、施策案を修正すべきところがあれば修正していきたい。
 また、以前議論されたことは承知している。それも含めて、とりまとめていきたいと考えている。
 犯罪の発生にかかる情報については、極力出せるものは公開している。今後は、地図上での犯罪分布などの情報提供も導入していきたいと思う。
(会長)
 いまの説明で宜しいか。
(委員)
 はい、ありがとうございました。
(会長)
 最終的には、条例づくりまで提案されているので、うまく運べば、今回の会議の成果も上がるのではないかと思う。最後に、この40頁の内容を踏まえながら進めてよろしいと言うご議論であったと思うが、よろしいか。事務局の説明では、犯罪防止中心だということであるが、そのように進めていただきたいと思う。ただ、問題点も指摘された。被害者の関連、大きくは司法の話まで出たので、最後は制度を変える、あるいは各種、各界の対応も考えて行かなければと思う。
(会長)
 事務局の説明では、次回は総合戦略の骨子となっている。今日の議論を踏まえながら、骨子について事務局ではどのように考えているか。
(事務局)
 骨子ということでは40頁に事務局案を出している。本日の議論の中で、少年非行については、県の別のセクションで取り組んでいるので、そちらの方に私どもからこういう内容のご意見が出ているので、しかるべく対応を検討していただきたいと申し入れることでよろしければ、このスケジュールで進めさせていただきたい。
(会長)
 今、事務局から説明があったが、他のセクションでの検討もあるようなので、我々としてもどういう形で他の部局で検討されているのかを踏まえての議論の方が効率がよい。その辺の資料も合わせてつけていただければ、我々がなすべきは、どういった分野なのか、もう少しはっきりすると思う。
(事務局)
 その資料については、私どもで用意して、会議を別途開くのも難しいことから、郵送させていただくということでよろしいか。
(会長)
 はい。
(事務局)
 ではそうさせていただく。
(事務局)
 次回は10月13日の10時開催とさせていただく。
(会長)
 本日はご熱心にご審議ありがとうございました。これで本日は終了します。
↑ページトップへ
Copyright (C) 2007 Fukuoka Prefecture. all rights reserved.